弁柄（べんがら）色の外壁

　初めて治療院に訪れた方から「外壁はなぜ赤にしたのですか」と聞かれることがあります。この壁の色は、徳島県上勝町の「ゼロ・ウェイストセンター」からインスピレーションをいただいてます。
　昨年のお盆に家族旅行で徳島の阿波踊りを見て、宿泊は上勝町「ゼロ・ウェイストホテル」に宿泊しました。そのホテルの建築は、古材や廃材を利用してはいるものの、とてもかっこよく大変居心地が良かったのです。名古屋に帰って、家の増改築の打ち合わせの時に設計をお願いしている東海林さんに上勝町で見た建物の話や写真を見せて素敵だったと旅の思い出話をしました。すると、なんとゼロ・ウェイストセンターの建築の構造設計をしている方が東海林さんの知り合いということが分かり、またさらに話が盛り上がり、人と人とのつながりのおもしろさを感じることとなりました。
　しばらくして、当院の外壁の色を決めるときに、こちらが悩んでいると、東海林さから「徳島の上勝町のような雰囲気はどうですか？」と打診され、最初は、「少し思い切った色だな？」とは思いましたが、現地で見た上勝町の赤い外壁の色はとても印象的で、思い出に残る場所にもなったため、弁柄色に決めることにしました。
　上勝町のゼロ・ウェイスト（ごみゼロ）の理念や、今あるものを大切にし、物が循環していく村の姿が、僭越ではございますが、当院でも目指していきたい姿であるなとの気持ちも込めて、上勝町ゼロ・ウェイストセンターの壁色に寄せさせていただきました。
（実際、上勝町の建物の塗装は柿渋塗装。当院の塗装はキシラデコールのべんがら色です）

上勝町ゼロ・ウェイストセンターを坂の上から見た景色